創業期
(1915~1945)

事業の歩み

製品・技術開発

1915年

2月 南条装備工業の前身となる「南條商会」が、人力車修理の職人であった南條満次郎氏により広島市で創業

創業者 南條満次郎氏

南条装備工業の歴史は人力車の幌づくりから始まった

バスだけでなく、トラックの幌の装備やシートを扱うことで、普及し始めた自動車の内装について学ぶ

1920年

国産車、外車、自家用、ハイヤーを問わず
広島で車の装備・修理を幅広く手掛ける

1935年

東洋工業(現マツダ)の三輪トラック(マツダ号TCS車)の
サドルや車輪の泥除けなどの装備を担う

戦前の広島マツダ

1941年

太平洋戦争が開戦
民間需要の自動車ガソリンの配給がストップし三輪トラックの生産も先細る

1945年

広島に原爆が投下され終戦を迎える
奇跡的に戦災を免れた、たった1台のミシンを携え、
南條商会は再出発することになる

復興期
(1946~1958)

1946年

2代目 南條清氏により広島市で南條商会の業務が再開

若き日の南條清氏

東洋工業が操業を再開させると同時に
南條商会は三輪トラック用の補助席シートと幌の生産を担う

当時のマツダ3輪車

1948年

「有限会社南條幌内張商会」に組織変更

1950年

「株式会社南條幌内張製作所」に組織変更

公用車、社用車、バス、トラックの内装張替えを展開

1952年

広島市三篠町に新社屋が完成

1954年

福山営業所を開設

1955年

山口営業所を開設

拡大期
(1959~1988)

1959年

南條清社長が東洋工業から
内装の共同開発への参加を打診

1960年

R360クーペ

5月 東洋工業初の軽乗用車R360クーペが発売
シートやドアトリムの開発、量産供給を担う

1961年

「B360」「B360ライトバン」のドアトリムを担う

B360ライトバン

1962年

高周波ウエルダーの国産第一号機を完成させ
ドアトリムの量産化を加速

東洋工業の相次ぐ新型車の市場投入にともない
東洋工業の実験工場に出向するかたちで共同開発に加わる

ウエルダーで作業するスタッフ

「キャロル360(2ドア)」のシート縫製と一部のアッセンブリーを担う

1963年

「ファミリアバン」のドアトリムとカーテン、フロントシートの縫製を担う

1964年

12月 安佐郡祇園町(現 広島市安佐南区祇園町)
長束工場を新設

完成当時の長束工場

1月 2トン積トラック「E2000」のドアトリムを担う
初めて、全面高周波ウエルダーによるデザインが採用される

7月 「ファミリアセダン(4ドア)」のシート縫製とドアトリムを担う

ファミリアセダン

第11回東京モーターショーに出品された東洋工業初の
ロータリーエンジン搭載車「コスモスポーツ」の内装を先行試作

コスモスポーツ

キルティングマシン購入のための施策研究を開始

1965年

2月 量産対応の強化を目的に南條幌内張製作所から
経営を分離した「南条装備工業」設立

キルティング方式による縫製工程の短縮を図る

キルティングマシンの職場

1967年

7月 広島県安芸高田市八千代町に八千代工場を新設

新設された八千代工場

1979年

1月 量産ラインとして広島初の立ちミシンシステムを
長束工場に導入

1982年

4月 東洋工業の国内生産拠点拡充にともなう 山口県防府市への新工場建設を受け、 同じ防府市に防府工場を新設

防府市浜方に完成した防府工場

9月 東洋工業の防府工場生産第一号となった
初代「FFカペラ」の内装を担う

初代FFカペラ

飛躍期
(1989~2009)

1990年

2月 社長であった南條清氏が会長となり、
当時副社長の長男 泰氏が社長に就任
マツダの購買部門から藤野忠氏を副社長に迎える

就任後の社内行事で挨拶する南條泰社長

1991年

8月 防府工場増設

10月 山口県山口市に山口工場を新設

1995年

8月 本社を三篠から長束へ移転

9月 南條泰氏が会長となり、藤野忠氏が社長に就任

1998年

8月 フィリピンに東洋シート、株式会社すぎはら、 伊藤忠商事株式会社との合弁で「AIC(Automotive Interior Corporation)」
(現 TSPC(Toyo Seat Philippines Corporation)を設立

2000年

8月 ISO9001及びQS-9000国際品質認定資格を取得

2001年

12月 ISO14001認証取得

表皮材と基材を同時成形できる独自工法、NPM(Nanjo Press Mold)工法を開発

NPM工法

水圧転写、フィルムインサート、蒸着、印刷、ラミネート技術などや、
それらを組み合わせた技術による様々なテクスチャーを施した加飾デザインという方法が拡大

NPM工法の製品が最初に採用されたマツダ センティア

マツダの優良認定を取得

2002年

5月 アテンザのドアトリムの生産を担う

NPM工法を高度化させ、高品質な部品のモジュール化と軽量化、コスト削減などに成功

射出成形工法と真空成形工法の融合によって実現する
加飾フィルムのプリフォームインサート成形工法を開発

2005年

4月 中国広州市に台湾の全興工業との合弁会社
「広州南条全興汽車零部件有限公司」を設立

2006年

7月 ISO/TS16949:2002認証取得

未来へ
(2010~現在)

2010年

3月 中国南京市に全興工業との合弁会社
「南京南条全興汽車内飾系統有限公司」を設立

2012年

8月 本社が広島市南区に移転

9月 長束工場を山口工場へ統合

2013年

3月 メキシコ サン・ルイス・ポトシ州にミドリ安全株式会社との合弁会社「MNAI(MIDORI NANJO AUTO INTERIOR S.A.de C.V)」を設立

2014年

3月 広島県安芸高田市八千代町にNGIC(Nanjo Global Innovation Center)を新設

NGICプレゼンルーム

2015年

2月 創業100周年、設立50周年を迎える

2016年

9月 八千代第二工場を新設

2019年

11月 八千代第二工場を増築

2020年

3月 八千代工場を増築

グランドピアノが持つ高級感を、無塗装かつ従来の材着とは別次元の漆黒感と光沢で表現する加飾技術「材着ピアノブラック」を開発

三次元形状のプリフォーム表皮を縫製できる特殊ミシンと、NPM工法を融合させることで、飾り縫いのシングルステッチを設けたドアトリムのアッパー(上部)の製品化を実現

特殊な金型製作の技術を確立させて、表皮材シボの表現力を飛躍的に向上させた高品位射出成形によるドアアームレスト(ひじ掛け)の製造が可能に

合成皮革同様の質感のものを低コストで製品化

デザイン領域において「Design Driven Innovation=デザイン・ドリブン・イノベーション」(デザインがものづくり革新を牽引する)という合言葉のもと、メーカーとの共同開発や海外イベントなどに積極的に参画多角的アプローチによるデザイン開発への取り組みを開始

Design Driven Innovationのアイデアの種